脚本の公式「ビートシートメソッド」について
ニュース系ブログサイト、gigazineで「ハリウッド大作映画がどれも似てしまう原因となる台本作りの「公式」とは?」読んだので感想など。
この記事では映画脚本を作る際「ビートシートメソッド」という有名な手法があり、どの脚本家もそれに沿って作る為、似かよった展開になってしまっていると批判しています。
またスポンサーも興行の失敗を恐れその手法から大きく外れたものを採用できないとも。
創造性は失われない
ただこの手法に限らず物語にはほぼテンプレートというものが存在し、手法が流行る→飽和→新しい手法というサイクルを繰り返すためビートシートメソッド自体が創作性を失わせるということは無いでしょう。
問題はハリウッドの冒険できないという環境にあり、これの解決法は冒険しやすいローコストローリターンの市場育成が最も早いと思います。
ビートシートメソッドとは?
さてビートシートメソッドとはどういうものでしょう?記事には画像しかなかった為、ブレーク・スナイダーの「Save the Cat! The Last Book on Screenwriting You’ll Ever Need」のレビューの英語ブログを探しました。
以下は要約です。
オープニングイメージ
セットアップ -問題の提示
触媒 - 変化の瞬間
葛藤- 変化への恐れ
旅立ち
物語のもっとも楽しい部分-前段がむくわれる
すべてが"グレイト!"なとき-絶頂
最悪の選択
すべてが失われる瞬間
底に落ちそして絶望に
もう一度チャレンジ
フィナーレ
全部はグーグル翻訳を直したものを別ページに載せたのでこちらを見てください。
感想
私が注目した点はそれぞれのビートに何割時間を使っているかという点です。
gigazineの記事では「L.A. ギャング ストーリー(Gangster Squad)」と見比べ
・オープニングイメージ15分/110分 中(全体の13.6%)
・主人公をたしなめる年長者の登場7分/110分中(開始15分時点で登場、全体の6.4%)
・絶望~フィナーレまでラストの20分 /110分中(全体の22.7%)
他の時間について検証できていません、すいません。
また脚本のページ数でいうと(全体で110ページ)
1位物語のもっとも楽しい部分 25ページ
2位最悪の選択 20ページ
3位葛藤 13ページ
4位セットアップ、ドン底 10ページ
という配分になっています。
この手法が流行ってる理由として110分という時間に対しおさまりがいい、観客の満足度が高いというのは容易に想像できます。
そうしたとき物語のもっとも楽しい部分に時間を割くというのは納得ですが、最悪の選択~どん底を合わせると30ページになる配分は正しいのでしょうか?ここは検証が必要なようです。